◆ コ ー ヒ ー 豆 の 基 礎 知 識
■ コーヒー生豆の保存 / ■ 産地について / ■ コーヒー生豆ができるまで / ■ 生産国の輸出規格について / ■ コロンビアの産地について
■ コーヒー生豆の保存について
コーヒー生豆を湿度の高い場所で保管するとカビの発生につながります。また、乾燥しているところで保管すると、コーヒー生豆に含まれる水分も揮発しやすくなります。
直射日光のあたる場所や高温多湿を避け、風通しの良い場所で保存してください。
どうしても高温多湿を避けられない夏場は、密閉容器に入れ替えて冷蔵庫で保存することもオススメします。
ただし、結露の発生には十分に注意が必要で、結露が発生すると吸湿性の高いコーヒー生豆はその結露により劣化を早めてしまいます。冷蔵庫から出して使用する際は、常温に戻してから容器の蓋を開けるようにしてください。
コーヒー生豆の状態や保存方法によって微妙に異なるので一概には何年間保存できるとは言いにくいのですが、直射日光と湿度を避けて風通しの良い場所に保管すれば、一般的に数年間保存することができます。
※コーヒー生豆で数年間保管することで「エイジングコーヒー」として販売する店舗もあります。
※コーヒー生豆を長期間保管することで、コーヒー生豆の水分が減り、焙煎しやすくなるという方もいらっしゃいますが、その水分が揮発することで香気成分も抜けていくことも考えられ、風味特性は弱くなりやすいです。
■ 産地について
珈琲が主に栽培されているのは、赤道をはさんだ南北両回帰線(北緯25度、南緯25度)内の熱帯・亜熱帯地域で、コーヒー栽培に適した気候となっていることから「コーヒーベルト」と呼ばれています。そして、そのベルト内でも年間降雨量が1500〜2000mmあり、平均気温が20度前後の温暖な気候であることなど、土壌としては、湿り気を持つ水はけの良い土壌とされています。
■ コーヒー生豆ができるまで
コーヒーの木は日当たりが強すぎると元気がなくなってしまいます。そのため産地では、コーヒーの木のそばに日陰を作って日差しを和らげる、シェイドツリーと呼ばれる少し背の高い木を植えています。 コーヒーの木は2〜3年で白い花が咲きます。 ブラジルの農園では、開花の時期になるとコーヒーの花が一斉に開花し、まるで雪景色のように真っ白に染められます。その美しさを楽しめるのはわずかで、2日後にはまるで雪が溶けるように散ってしまうそうです。 開花後、約8か月かけてコーヒーの実を赤く熟します。 |
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コーヒーの実の収穫は、大きく「機械摘み」と「手摘み」の2つの方法があります。 「機械摘み」は、主にブラジルでコーヒーの実を収穫するための専用の機械で、効率良く摘み取る方法。洗車機のようにコーヒーの木をすっぽり覆い、金属製の細い棒が無数についたブラシのような装置が回転し、コーヒーの枝をしごくことで実を収穫します。 「手摘み」は、文字通り、人の手一つひとつ摘み取っていく方法です。機械摘みよりも丁寧に収穫することができます。 |
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収穫されたコーヒーの実から果肉などを除去し、種子の部分にあたるコーヒー生豆を取り出す工程を”精製”といいます。 精選処理には、大きく分けると、水を使わず、コーヒーチェリーのまま乾燥させる「ナチュラル(非水洗式)」と、水を使い、果肉からコーヒー生豆を取り出す「ウォッシュド(水洗式)」、そして、ナチュラルとウォッシュドの折衷のような「パルプドナチュラル≒ハニー)」の3種類の方法があります。 これ以外の精製方法も日々開発され、コーヒーのポテンシャルを拡げています。 |
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精製を経て取り出したコーヒー生豆は、各国の選別基準で選定され、各コーヒーの規格に合わせてグレーディング(格付け)されます。「大きさ」や「欠点豆の混入率」、「標高」の3つを生産国ごとに異なる規格を設けています。 まずは、ふるいにかけ、軽い生豆や欠け豆、さらに小枝や金属片などの異物を除去し、しっかりと中身の詰まった重い生豆だけを選別します。次に分別した生豆を、最後に電子選別機で色彩でチェックし、状態の悪い生豆を取り除きます。 また、人の手によって一粒一粒目視でチェックするハンドピックという手法が取られることもあります。 |
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こうして選別されたコーヒー生豆は、麻袋に詰められたり、直接コンテナに収められて、生産国から、日本をはじめとする輸入国へと運ばれてくるのです。 |
■ 生産国の輸出規格について
当店で取り扱っているアイテムの中で、主にスタンダードグレードには「ブラジル サントスNo.2」や「グアテマラSHB」など国名の後ろに規格名のついたコーヒーがありますが、これらは各生産国で行われている輸出規格(格付け)を反映したグレードを表しています。
輸出規格(格付け)の方法に統一した国際基準はなく、各生産国の生産環境などにより独自におこなわれています。
モカマタリの産地として知られるイエメンのように格付けがない国もありますが、主な輸出規格(格付け方法)は、「豆の大きさ」・「欠点豆の混入数」・「標高」の大きくは3つに分かれ、生産国ごとに設けています。
●主な生産国の輸出規格
生産国名 | 輸出規格 | 規格名 |
ブラジル | 欠点豆の混入数 + 豆の大きさ | No.2、No.4/5、S17/18、ピーベリー … |
コロンビア | 豆の大きさ | エクセルソ、スプレモ |
グアテマラ | 標高 | SHB、HB … |
エチオピア | 欠点豆の混入数 | G1、G2、G3 … |
インドネシア | 欠点豆の混入数 + 豆の大きさ | G1、G2、G3 … |
タンザニア | 豆の大きさ | AA、AB、C … |
■ コロンビアの産地について
コロンビアコーヒーの栽培地は、国の南部から北部にかけて縦断する3つの山脈を中心に散在しています。
栽培地域は、国内の半数以上の県に及んでいるので、地域ごとに異なる気候、地形、文化的背景のもと、多様でユニークなコーヒーが育ちます。
さらに、1年を通じて新鮮なコーヒーが収穫ができる条件が揃っています。